はじめに
前回は、住宅ローンを借りるにあたりauじぶん銀行と三菱UFJ銀行の住宅ローンを比較してみました。
今回は自分で物件をリサーチしてみた方法が再現性があり他の人にも役立つ内容だと思ったので、シェアしたいと思います。
我が家が実際に物件を探してみたときの条件や出てきた物件数なども記載しているので、横浜市の中古マンションを探している方には特に参考になるかもしれません。
物件リサーチの方法
まずは予算設定がスタートポイント
物件を探していくときに物件価格を意識しない人はいないと思いますが、一度計算してから物件価格や諸費用の予算を決めましょう。
住宅購入金額と年収について調べると、住宅ローンの大まかな目安は年収の5~6倍などといった情報が出てきますが、実際各家庭によってお金をかける場所は違うはずです。
住宅ではなく旅行や学費にお金をかけたいご家庭であれば、年収の5~6倍のローンを組むと生計が厳しくなるかもしれませんし、逆に住宅以外にお金を使わないご家庭なら割と生活は余裕かもしれません。
まずは自分にとって適切な住宅予算は幾らなのか?を計算しましょう。
計算に当たっては将来キャッシュフロー表の作成が役に立ちます。
将来キャッシュフロー表の作成はFPが得意としているので、もし信頼できるFPがいれば作成をお願いしてみてください。
将来キャッシュフロー表は、年単位で世帯年収(給与や年金を含む)と出費(生活コスト、ローン返済、娯楽費、学費など)の見込みを作成し、今から亡くなるまでの年間収支や資産残高推移の見込みが立てれます。
自分で作れる方は問題ないですし、信頼できるFPがいる方も問題ないですが、どちらにも当てはまらない場合は、無料のFP相談がどこでも受けれるので1度相談してみてください。
ただ無料FP相談の注意点として、、私の経験上ほぼ100%保険商品の提案をされます。
FPは保険を販売することで収入を得ているので仕方がない側面もあるのですが、将来キャッシュフロー作成だけが目的であれば、保険についてどんな提案を受けても聞き流しましょう。
もし保険の提案をされるのが嫌な方がいれば、相談料がかかるタイプのFP相談もあるので、そちらを探してみてもよいかもですね。
ちなみに私がFP相談してみたときの記事がこちらです。ちゃんと保険を提案されて加入しました笑
なお、私はゼロリノベの家セミナー経由で紹介された、「住宅予算が計算できるFP」と将来キャッシュフローを作成しました。
予算の次は、、今後どんな生活を送りたい?
予算が決まった後は物件探しの軸を決めていきます。
みなさんは今後どんな生活を送っていきたいか家族で話し合ったことはありますか?
なんとなく自分の中にはイメージがあっても、奥さんや旦那さんとちゃんと話したことがある人は少ないのではないでしょうか?
物件を探すうえでは、まず家族と今後実現したい生活を話して物件探しの軸を決めることは非常に重要です。
なぜなら軸が決まっていないと、山ほどある物件の中から最後購入する物件を決めることが出来なくなるからです。
駅から近い物件がいいなと思っていたら、駅から遠いけど築浅できれいな物件が見つかって、どちらにするか決めれなくなっちゃいました。そんな経験がある人もいるのではないでしょうか。。?
軸の決め方ですが、参考までに私が色々妻と話してわかった我が家の実現したい生活をご紹介します。
- 子供が小さいうちは家族3人が同じスペースで時間を共有することを大切にしたい
- 虫が本当に嫌いなので、普段の生活では出来るだけ虫に出会いたくない
- 車や自転車を使うつもりはないので、駅やスーパーから近い場所で生活したい
これ、結構各家庭によって違う結果になりますよね?プライベートな時間を大切にしたいご家庭もあれば、虫ウェルカムなご家庭もあると思います。
上記が物件探しの軸になるので、次はこれをもう少し具体的な物件検索の条件に当てはめていきます。
物件検索の条件を決める
前提条件の具体化
軸が決まったので、それを物件検索の前提として少し具体化していきます。
我が家を例にすると、先ほどの3つの実現したい生活を達成するには、下記が物件探しの前提になると考えました。
- リビングが広め、もしくはリビングの隣の部屋を繋げて1つの空間として使うことが出来る
- キッチンから家族の状況が見える
- 自然豊かな周辺環境ではない、また少なくとも3階以上
- 駅とスーパーが徒歩10分圏内
加えて、上記の前提を議論する中で、気を付けたい点として下記もリストアップしました。
- 部屋の色合いは明るく見える白ベース
- 見える収納は不可
- 線路沿いや幹線道路沿いは避ける(今の賃貸が道路沿いですが、換気口の周りがすごい汚れますし、バイクやトラックがうるさいのです。。)
- 駅から家の経路に危険そうな道がないこと
- 修繕積立金が相場より高くないこと
- 入居まで何か月もかからない(子供がハイハイするときまでには引っ越したいと考えました)
どんな生活がしたいか?を考えていくことで、物件探しの大まかな前提まで設定することが出来ました。あとはこれらを実際に物件サイトで探す際の具体的な条件に合わせていきます。
物件探しの具体条件
先ほど挙げた物件探しの前提を、ネットの物件サイト(SUUMOやアットホーム)で物件を検索するときの具体的な条件に直していきます。
- 価格:総予算から諸費用(物件価格の6~8%が目安)を抜いた金額、今回は5,500万円で設定
- 現状:オーナーチェンジ(投資用物件)と賃貸中は除く
- 面積:55㎡以上
- 建物構造:鉄筋系
- 駅徒歩:10分以内
- 築年数:35年以内(こだわりなかったですが何となく35年にしてました)
- リフォーム・リノベーション:済/予定含む
- こだわり条件:2階以上、エレベーターあり
上記に加えて沿線の条件も入れて物件の検索を行いました。
ちなみに我が家は沿線の条件を、東急東横線・東急田園都市線・横浜市営地下鉄グリーンライン、とし、駅は神奈川県の駅を選択しましたが、出てきた物件数は上記条件で60件程度でした。
参考までにですが、価格と沿線の条件だけを絞った場合は、物件数は3,500件程度ありました。
物件を探していく
次は検索して出てきた60件の中から良さそうな物件を探さないといけないわけですが、我が家は下記のステップを踏んで探していきました。
物件条件でのスクリーニング
まずは物件サイトで分かる情報をもとに、下記の探し方で機械的に物件数を絞っていきました。これは我が家の物件探しの前提内容に基づいています。
- 価格を高い順に並び変える(値段が安いにはそれ相応の理由があるので、予算が決まっているなら高い順で見ていいかと思います。)
- 2階の物件はスルー
- リビングが広く使えない、キッチンからリビングが見えない間取りはスルー
- 暗めの内装、見える収納、がある場合はスルー
- 修繕積立金が3万円以上の場合はスルー(検索に出てくる物件の相場は1万~2万なので、3万越えは修繕計画にリスクありと考えました)
上記の5つのステップを踏んでいくと、残る物件数はかなり少なくなります。
まず2階の物件を除くことで、残りが20件ほどになりました。(重複も除いています。)
次にリビングの条件に照らし合わせると、残りが20件から10件ほどになりました。
続いて暗めの内装や見える収納ですが、これはほとんどなく、1件だけ過去にフルリノベした物件が該当したのでそれを除きました。
最後に修繕積立金ですが、1件だけ3万円越えだったのでここも外しました。部屋や建物は良さそうだったのですが、管理費と合わせてほぼ月に5万円かかるのでNGとしました。
結果的に、上記スクリーニングをした結果、残った物件は10件になりました。
ここから先は、物件サイトではわからない情報を探しに行きます。
Google mapやハザードマップで周辺環境をチェック
Google mapとハザードマップを使うことで、内見に行かずにマンションの周辺状況がわかりますし、災害に対してのリスクも確認できます。
まずGoogle mapを使うことで下記内容がわかります。操作が最初慣れないかもしれませんが、慣れたらとても便利です。
- 最寄駅から物件までの歩くルート、時間、坂の有無
- ストリートビューを使って実際の道確認
- 3Dを使って部屋の位置や周りの建物との位置関係、線路や道路の有無、方角と日当たり
もしGoogle mapがうまく使えないという方いらっしゃいましたらご連絡ください!
次にハザードマップです。国土交通省のハザードマップが使いやすいです。
調べたい住所を入れた後に、洪水や土砂災害や津波などの見たい災害種別を選択すれば、その住所の危険度がわかります。
また、市区町村が独自にハザードマップを作っているケースもありますので、検索して探してみるのもおすすめです。
ステップ1で残った10件をGoogle mapとハザードマップで見た結果、2件は大きな道路に面しており前提で決めていた内容に反するので脱落、1件は駅から物件までの道が細くてベビーカーや子供連れだと危険そうなので脱落、2件は大きな川沿いにあり洪水リスクがあったため脱落となりました。
結果、ここまでのスクリーニングで残った物件は5件となりました。5件だけなら1日で内見することも出来そうですし、ここまで見て選んだ5件ならそれなりに良い物件が残っているはずです。
おわりに
ネットからわかる情報だけで、自分の実現したい生活を満たせそうな物件候補を5件まで絞ることが出来ました。
予算が我が家より多い場合はもっと候補が出てくるので、最終的な物件候補が5件以上になるかもしれませんが、今回の物件探しの方法は皆さんもすぐマネできる内容だったかと思います。
実際、不動産会社が我々に紹介してくれる物件のほとんどは、我々がSUUMOやアットホームといったサイトから見ることのできる物件です。
それであれば、不動産会社にすべて頼まず是非1度はご自身の目で物件探しをしてみて、エリアの相場感や好みの物件情報を頭にインプットしておくのが良いかなと思います!